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更新日:2025年6月12日
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令和3年(2021年)4月1日、社会福祉法の改正により、「重層的支援体制整備事業」が創設されました。
この事業は、市町村において、地域住民の生活課題が複雑化・複合化する中、制度の狭間にある困りごとにも対応できるよう、支援の枠組みを縦割りではなく一体的にとらえ、包括的な支援体制を構築することを目的としています。
鎌倉市では、令和4年より本事業に取り組み、「包括的相談支援事業」「多機関協働事業」「アウトリーチ等を通じた継続的支援事業」「参加支援事業」「地域づくり事業」の5つの事業を一体的に実施することで、自らが望む形で社会とのかかわりを持ち、安心して自分らしく暮らせる共生社会の実現を目指します。
重層的支援体制整備事業は、個々の世帯への支援にとどまらず、地域全体で支え合う仕組みを整備し、事業同士を一体的かつ循環的に進めていく必要があります。
このため、鎌倉市では、単なる相談支援の強化にとどまらず、地域住民や地域団体、専門職など多様な主体との継続的な対話を重ねながら、地域の実情に応じた支援体制の整備を進めています。
特に「地域づくりの取組」への支援については、地域の多様な人々がつながり、参加の機会を広げていく取り組みを推進しており、その実現には、関係者間の調整や関係づくりそのものを担うコーディネート役の存在がますます重要になっています。
庁内外の連携を強化するため、鎌倉市では次のような会議体を活用しています。
毎月定例で開催します。また、複雑な個別ケースの検討や外部機関との連携を行うために、必要に応じて開催します。
年6回開催し、関係部課が集まって「包括的相談支援」「参加支援」「地域づくり」の3事業を一体的に捉え、庁内での分野横断的な共通認識の形成や、体制の継続性確保、地域課題の解決に向けた方策を検討する場としています。また、複雑な個別ケースの検討や庁内外の機関との連携を行うために、必要に応じて開催します。
重層的支援体制の整備は、制度を導入するだけで実現できるものではありません。
行政地域や地区社協などにおける、地域固有の課題や資源の状況を踏まえ、地域住民や関係者と十分に対話を重ね、ニーズを丁寧に把握・分析した上で、支援体制の構築を進めていくことが不可欠です。
鎌倉市では今後も、支援を一方的に「届ける」だけでなく、「ともにつくる」あり方を大切にし、誰もが安心して暮らし続けられる地域づくりを進めてまいります。
(「みんなでつくる重層的支援体制に向けて 支援関係者のためのガイドブック」から抜粋)
(「みんなでつくる重層的支援体制に向けて 支援関係者のためのガイドブック」から抜粋)
介護、障害、子育て、生活困窮分野の各相談支援事業者が、相談者の属性に関わらず包括的に相談を受け止め、相談者の課題を整理し、利用可能な福祉サービス等の情報提供等を行うとともに、受け止めた相談のうち、単独の相談支援事業者では解決が難しい事例は、適切な相談支援事業者や各種支援機関と連携を図りながら支援を行うこと等により、地域住民の複合化・複雑化した支援ニーズに対応する包括的な支援体制を整備することを目的としています。
(「みんなでつくる重層的支援体制に向けて 支援関係者のためのガイドブック」から抜粋)
重層的支援体制整備事業における支援の進捗状況等を把握し、必要に応じて既存の相談支援機関の専門職に助言を行うこと、また、単独の支援関係機関では対応が難しい複合化・複雑化した支援ニーズがある事例の調整役を担い、支援関係機関の役割分担や支援の方向性を定め、支援プランの策定を行う等の取組を通じて、重層的支援体制整備事業に関わる関係者の連携の円滑化を進めるとともに、市町村における包括的な支援体制を構築できるよう支援することを目的としています。
(「みんなでつくる重層的支援体制に向けて 支援関係者のためのガイドブック」から抜粋)
支援関係機関等との連携や地域住民とのつながりを構築し、複合化・複雑化した課題を抱えながらも支援が届いていない人を把握します。また、潜在的なニーズを抱える人に関する情報を得たのち、当該本人と信頼関係に基づくつながりを形成するために、本人に対して時間をかけた丁寧な働きかけを行い、関係性をつくることを目指します。
(「みんなでつくる重層的支援体制に向けて 支援関係者のためのガイドブック」から抜粋)
既存の社会参加に向けた事業では対応できない本人のため、本人やその世帯のニーズや抱える課題などを丁寧に把握し、地域の社会資源や支援メニューとのコーディネートをし、マッチングを行います。また、既存の社会資源に働きかけたり、既存の社会資源の拡充を図り、本人やその世帯の支援ニーズや状態に合った支援メニューをつくることを目的とします。さらに、マッチングした後に本人の状態や希望に沿った支援が実施できているかフォローアップ等を行い、本人やその世帯と社会とのつながりづくりに向けた支援を行います。
(「みんなでつくる重層的支援体制に向けて 支援関係者のためのガイドブック」から抜粋)
地域資源を幅広く把握した上で、世代や属性を超えて住民同士が交流できる多様な場や居場所を整備すること、交流・参加・学びの機会を生み出すために個別の活動や人をコーディネートすること、地域のプラットフォームの促進を通じて地域における活動を活性化すること等を通じて、多様な地域活動が生まれやすい環境整備を行うことを目的としています。
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